コンタクトの正しい選び方

「気道の感染ウィルスは急性感染しかないのに、肺炎クラミジアは慢性感染するのが問題」とO教授はいう。 慢性感染を防ぐには、最初の感染時に2〜3週間根気強く抗菌薬を続けることが必要で(レジオネラ菌をのぞく)、A気道がぜいぜいと音を出すことがある、B家族内で流行していることがある、Cβラクタム薬が効かないなどの特徴があるので気をつけたい。
肝心。 1週間ほどで症状が改善したからといって薬を途中でやめてしまうと、肺炎クラミジアは“寝たふり”をして居すわりつづけるからだ。
処方をきちんと守れば、除菌率を80〜90%にすることができる。 肺炎クラミジアが原因となる病気には、上気道炎、気管支炎、肺炎、中耳炎、副鼻腔炎、エイズ患者の慢性肺疾患があるが、最近になって関連が示唆される病気があいついであげられている。

なかでも、瑞息と動脈硬化症については関与が認められていて、多発性硬化症との関連も研究が進んでいるところである。 ほかに、ギラン・バレー症候群、サルコィドーシス、虹彩炎、アルツハイマー病が疑われている。
非定型細菌に感染している瑞息患者の場合、クラリスロマイシンという抗菌薬を投与すると、3ヶ月間の発作の再発率はゼロだったのに対し、抗菌薬を投与しなかった群では再発率が69%だった。 瑞息発作時に成人ではおよそ1割、子どもではおよそ20〜40%が肺炎クラミジアに感染しているというデータがあることからも、非定型細菌の感染を疑って適切な抗菌薬を処方してもらう重要性がわかる。
肺炎クラミジアと動脈硬化症との関連については、タバコを吸うよりも肺炎クラミジアの感染のほうが動脈硬化のリスクを高めるといわれている。 アメリカのY大学の動物実験では、高脂血症マウスに気道から肺炎クラミジアを感染させると、冠動脈の血管内膜が厚くなり、動脈硬化が進んだ。
早期にマクロラィド系の抗菌薬で治療すると、血管内膜の厚さはもとにもどるが、進行してからでは効かなかった。 こうしたことから、抗菌薬で心筋梗塞を予防しようという研究が進んでいる。
ただし、動脈硬化は20歳代には発症して、その後数十年をかけてゆっくりと進行する。 最初の梗塞がおきるのは、50歳前後になる。
つまり、肺炎クラミジアがすでに持続感染しているとも考えられ、持続感染の最後の時期になってから抗菌薬を使っても効きにくいのでは、という意見もある。 そこで、有効な投与法の研究やメカニズムの解明、遺伝子組み換えによるワクチンの開発などが今後の課題とされている。


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